後鳥羽上皇の花押
後鳥羽上皇の花押

平安時代に入ると私印が用いられるようになります。貴族だけに許され、書類だけでなく蔵書などにも捺されたとしています。貞観10年の太政官符により私印が認められた記述があります。

 

 

さらに、後期になると花押(かおう)が登場します。独自性が際立っていたこともあって後鳥羽上皇をはじめとする天皇たちが公文書にもこれを用いるようになります。後に平安時代の前期まで受け継がれてきた印章制度が揺らぎ、藤原氏をはじめとする武家たちによる新たな印章の時代がはじまりだしました。